庚申塔めぐりの始め方
庚申塔の巡りかたを始めるのに、遠くへ行く必要はありません。
庚申塔(こうしんとう)は全国にあり、 地元にもある可能性が高いです。
手順
① 自治体の文化財リストを見る
「(市区町村名)文化財 一覧」で探せることが多い
→ 石造物・民俗文化財の項目を見る
→ 所在地・造立年が載っていることがある
これがいちばん確実な出発点です。
② 古い道を歩く
・幹線道路ではなく、旧道・生活道路
・辻、坂の上、寺社の入口
→ どこにあるのか
③ 1基をじっくり見る
最初は数を回らないほうがいいです。
・[三猿](/sanzaru/)はいるか
・[青面金剛](/shoumen-kongou/)の腕は何本か
・[ショケラ](/shokera/)を提げているか
・[邪鬼](/jaki/)の表情はどうか
・[日月・鶏](/nichigetsu/)はあるか
・[造立年](/nengou/)は読めるか
→ 庚申塔の見方
記録の型を決めておく
最初に決めておくと、あとが楽になります。
□ 撮影日
□ 場所(サイトに公開しないなら、自分用のメモでよい)
□ 主題(庚申/青面金剛/猿田彦/文字塔)
□ 造立年(読めた範囲)
□ 図像(三猿・日月・鶏・ショケラ・邪鬼の有無)
□ 石の形(板碑型・角柱型・舟形・自然石)
□ 大きさ(おおよそでよい)
□ 読めなかった箇所
最後の1行を入れておきます。 後で資料と突き合わせるときに効いてきます。
面白くなってくるポイント
複数見比べると、違いが見えてきます。
① 邪鬼の表情
→ 苦しそう/あきらめ顔/のんき/笑っているように見えるものも
② 三猿の姿勢
→ 並んで座る/絡み合う/立っている
③ 青面金剛の持ち物
→ 組み合わせが一定していない
④ 同じ石工の癖
→ 近い地域の複数基に、似た特徴が出ることがある
④に気づくと、一気に面白くなります。
同じ人が彫ったものが、いくつも残っていることがあります。
守ること
① 私有地に入らない
→ 民家の敷地内にあることが実際にある
② 触らない・こすらない
→ 苔を落とそうとしない(石を傷める)
③ 供え物を動かさない
→ 世話をしている人がいる
④ 所在地を無責任に公開しない
→ 立ち入りを誘発する
遠方へ行くなら
地域によって庚申塔の表情がかなり違います。
・関東と関西で形式が違う
・[国東半島](/kunisaki/)など、独特な形が残る地域がある
・積雪地域では風化の進み方が違う
同じ主題なのに、土地によって別物に見えるのがこの趣味の面白さです。
旅行のついでに1基見る、という形が続けやすいです。 庚申塔めぐりだけを目的にすると、移動が重くなります。
費用がかかる趣味ではない
・見るだけなら無料
・必要なのは歩く時間だけ
・カメラはスマートフォンで足りる
ただし遠方へ行くと交通費がかかります。
まとめ
- **遠くへ行く必要はありません。**地元にもある可能性が高いです
- 出発点は自治体の文化財リスト
- **最初は1基をじっくり見ます。**数を回りません
- 記録の型を最初に決めます。「読めなかった箇所」も書いておきます
- 面白くなるのは邪鬼の表情・三猿の姿勢・石工の癖に気づいたとき
- 守ることは4つ。私有地・触らない・供え物・所在地の公開
- 旅行のついでに1基という形が続けやすいです